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ビジネスコンセプト

わたしたちはピアノ業界に存在しない唯一の存在
それは、ピアノチューンナッパーとして、スタインウェイを主とするピアノに、
更なる可能性と息吹を注ぎ込む存在の事である
時代のニーズに対応する最先端を行く技術・商品・サービスを社会・市場へご提供する。
それには最高のノウハウと、最高の開発フィールド、そして企業倫理観を養う場が用意・開拓されていなければ不可能な話である。市場・お客様のニーズはどこにあるのか、またその裏づけはどこにあるのか、徹底したリサーチ・マーケティングも必要不可欠である。
過去の楽器商は音楽家たちと親密であった。ベートーベンはブロードウットと、ショパンはプレイエル・エラールと、リストはベヒシュタイン・ベーゼンドルファーとそれぞれが意見交換を活発にし、ピアノが進化すればその進化を楽しむ音楽家たちが新しいスタイルの曲を作曲し、また音楽家たちの新たなアイディアがピアノメーカーに更なるレベルアップを求め、技術は頂点へと達した。
そして現在の主流88鍵盤のピアノが登場し、パリ博覧会を契機にスタインウェイが大成功を収め、世界を制覇した。スタインウェイの理念は正に現代を象徴する内容である。それまでのピアノ作りとは伝統工芸であり、職人たちの勘にのみ頼ってきた音作りであった。しかしスタインウェイは、音響学・人間工学・その他多数の学者たちで開発チームを作り、科学的見地から楽器を製作、多数の特許を獲得した。また運気もスタインウェイに味方し、そのころ音楽がある一定以上の貴族社会から、一般大衆化を目指し動き始めた時期でもあり、せいぜい数百人が入れる小さな宮廷から、数千人単位のホールへ主流を移し、音楽がエンターテイメントビジネスとして捕らえられるようになったのである。そこへスタインウェイが大音量と、きらびやかな高音部を引っさげ殴りこんみ、正にその時代の勝者となった。現在でも確固たる地位は揺らぐことがなく、アーティストたちの98%が最高のピアノとしてスタインウエイを支持する。
また、何よりもスタインウエイを賞賛すべきは、そのビジネススタイルである。特に文献から感じられるのが、初期スタインウエイはアントン・ルービンシュタイン、イグナス・パデレフスキーを始めとする当時一流音楽家であり、スーパースターたちのマネージメントを多く手がけている。決して独りよがりのビジネスではなく、最大のマーケットであり、商品開発を行う上で最高のフィードバックを行える音楽家たちとの交流と意見交換を深めることをコンセプトとし、重点的にビジネスと開発を行ったのである。
過去のピアノメーカーは、今以上にアーティストたちと親密であったことは間違いない。それはピアノと音楽双方が発展途上ゆえに起こりえた関係であり、双方の発展が相乗効果となって更にお互いを刺激し完成を目指した。しかし現代においては、ピアノは既に完成型として一つの全盛期を終え、ビジネスとしては終息の方向へと歩みつつある。また、音楽自体も過去から比べれば、発展というよりは現存する創作物の中で更なる可能性を求める方向へ動いている状況であり、双方に過去存在したとてつもない成長は望めない状況下である。
しかし、わたしたちは全く新しい視点からピアノを捉え、これまでに存在しなかった唯一の存在として、ピアノビジネスに情熱を傾けた。それはピアノメーカーでもなく、楽器店でもない。中古ピアノの販売店でもなければ、一調律師の技術屋でもない。わたしたちの出した解答、それはチューニングメーカーとしてピアノを捉え、アーティストたちとのパートナーシップを軸に、チューンナッパーとして独自のブランド・アイデンティティを構築してきた。
わたしたちが設立当初から徹底的に拘ったのは、「アーティストの耳に自分たちが完全になりきること」であった。アーティスト(ピアノ弾き手)と技術者(調律師など)は、近いようで遠い存在である。アーティストの感性を技術者は持ち合わせていない事が大半であり、双方の溝は相当に深い。しかも頭脳明晰であり、その上感性の鋭いアーティストに、技術者は付いて行くことが難しいというのが現状である。出来上がった溝が、アーティストたちを諦めの境地にまで追いやり、「ピアノとはこんな程度のもの」という心理にまで陥らせる。
この溝に疑問を持ち、この溝を埋める必要性を切に感じたのがアーティストピアノサービスであった。しかし、アーティストとの接点を持つのは容易な事ではない。既に国内外の一流ピアノメーカーたちがコネクションを取付け、そう安々と入り込めるような状況にはない。そこへどう割り込み、自分たちの技術を認めてもらうかがネックとなった。
わたしたちは、真っ白い紙に「夢」を描いた。しかも「情熱」という絵の具を使って。
夢をカタチに・・・アーティストピアノサービスらしさは認められた
「情熱」という絵の具を使用して描かれた「夢」は、わたしたち自身を触発し、あらゆる行動へと導いた。非常に難しく思えたアーティストたちとの接点は、意外にもシンプルなところから入ることができた。それは至って人間らしい、ある意味単純な物でもあった。わたしたちの産み出したアーティストとの接点とは、「友情関係」という言葉に集約された。
例えば、苦肉の策で一人のアーティストと知り合い信頼と友情関係を築き上げるとしよう。ピアノを介して会う度に様々な話をし、食事も一緒にするようになる。コンサートの調律を依頼されるようになり、お互いの携帯電話番号を交換し、お互いの家族の事も知るようになってくる。コンサート前には緊張状態となるアーティストの相談に乗り、本番当日も一日の大半を共にする。こうなるとビジネスやギャランティ抜きの関係となり、深い友情関係で結ばれることとなる。良いピアノ音楽を追求するという共通の目標を持つ同志でもあり、共通の情熱を有する理解者でもある。
実績は更なる信頼を産み出し、良いスパイラルが発生する。わたしたちは、こうしてアーティストたちとの接点を増やしていった。
アーティストピアノサービスらしさ。それは熱く語りつくす事の出来ない思いと、非常に困難とも感じられる果てしない夢への挑戦をやってのける、チャレンジ精神。
わたしたちの動機自身が「情熱」であり、ビジネスではない。目標はあくまで「より良いピアノ音楽の追求」であり、「より良いピアノ音楽の追求」には、技術者側のアーティスティックな耳がどうしても必要となる。アーティスティックな耳を技術者が身につけるには、アーティストが身近に存在する事が必要不可欠であり、繰り返しその考え方と思想を教えられる必要がある。そして、わたしたちが設立当初より着目してきた、アーティストと技術者の溝は、かなりの割合で埋められることとなった。
その証明は、実績が全てを物語る。 |
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